IEEE Kansai Section 第61回技術講演会

IEEE 関西支部会員各位
IEEE Kansai Section Members

IEEE Kansai Section
Chair Yukihiro Nakamura
中村 行宏

IEEE Kansai Section第61回技術講演会のご案内
The 61st IEEE Kansai Section Lecture Meeting

IEEE関西支部では,会員サービスの一環として,技術講演会を企画・実施しています。
第61回は,関西CAE懇話会殿のご協力のもと,長瀬 正 様(竹中工務店),西村勝尚 様 様(大林組)と土佐 尚子 様(京都大学) をお招きし,下記のとおりに開催致します。

IEEE会員以外の方もご参加いただけます。ご周知頂ければ幸いです。

IEEE Kansai Section will have the 61st IEEE Kansai Section Lecture Meeting as follows.

技術講演会概要

講演会テーマ(Title)

遷都1300年,古代の文化と技術に学ぶ

講演者(Lecturer)

  • 長瀬 正 氏(竹中工務店 大阪本店 設計部 構造部門)
  • 西村 勝尚 氏(大林組 大阪本店 建設事業部 構造設計部 部長)
  • 土佐 尚子 氏(京都大学学術情報メディアセンター教授)

日時(Time & Date)

2010年10月15日(金) 13:00~16:30
Friday, October 15, 2010, 13:00~16:30

場所(Place)

奈良商工会議所 大ホール(5階)
奈良市登大路町36-2
近鉄奈良駅(1番出口)より徒歩約1分
http://www.nara-cci.or.jp/access/index.html

主催(Organizers)

関西CAE懇話会,IEEE関西支部

協賛(Sponsor)

財団法人計算科学振興財団

言語(Language)

日本語(Japanese)

プログラム(Program)

特別講演1

13:00-14:00
講演 「古代を解く:唐招提寺金堂の保存修理」
長瀬 正 氏(竹中工務店)

特別講演2

14:00-15:00
講演 「古代建築の仕組みから学んだ現代建築の構造システム
    ―― 連結制振構造 デュアル・フレーム・システム ――」
西村 勝尚 氏 (大林組)

基調講演

15:30-16:30
講演 「カルチュラル・コンピューティング」 日本文化というテクノロジー
土佐 尚子 氏 (京都大学)

その他「技術講座(10:00-15:30)」「実験とCAE(10:00~15:30)」「資料展示(10:30~16:30)」「交流会(16:45~19:00):パネルディスカッション「古代の文化と技術に学ぶ」」なども企画されています。

詳しくは、 http://www.cae21.org/kansai_cae/konwakai/kansai_31/kansai31_annai.htm をご覧ください。

講演内容(Abstract)

長瀬 正 氏(竹中工務店)
「古代を解く:唐招提寺金堂の保存修理」

平成10年から始まった国宝唐招提寺金堂の保存修理が21年の秋に落慶を迎えて完了しました。今回のように,国宝である古代木造建造物への大々的な構造解析の適用は画期的なことです。構造技術者として解体修理に参画して,古代の技を解き明かすために行った構造調査・実験・解析と構造補強の内容を,10年間の修理記録と併せて紹介します。

西村 勝尚 氏(大林組)
「古代建築の仕組みから学んだ現代建築の構造システム -連結制振構造 デュアル・フレーム・システムー」

「コロンブスの卵」的発想により,塔と心柱が離れている五重塔に見られるように,1つの建物を敢えて分離・独立した固有周期が異なる2つの構造体で構成し隙間を設け,両者間を速度依存型の制振装置で連結することにより,高い耐震性,フレキシビリティある空間を実現した二重構造による連結制振構造「デュアル・フレーム・システム」の概要を,建築計画および解析結果を基に紹介します。

土佐 尚子 氏(京都大学)
「カルチュラル・コンピューティング」 日本文化というテクノロジー

未来のコンピュータの不可欠なコミュニケーション能力である、定量化できなかった個人の感情・意識・民族性・物語性といった人々に内属する文化の本 質を表現し、文化の精神に触れるインターフェースを研究しています。文化には、固有のまたは共通の形式があります。人間が歴史の中で行為や文法などの 形で蓄えてきたものをモデル化し、ITを用いてインタラクティブな表現、文化理解体験をする方法を、「カルチュラル・コンピューティング」と定義します。 特に日本文化のコンピューティングに注目し、ほとんどコンピューティングの対象となって来なかった

  1. 日本の移ろいやすい気象・自然風土「もののあわれ」などの無常思想、「わび、さび」などの美意識
  2. 日本文化とアジア文化との関係性
  3. 神仏習合を根底とした文化構造 
  4. 和歌、俳譜や能などの日本語独特の特性
  5. 日本的意匠(紋、織、色、型、能、歌舞伎)

を研究しています。
こうした「カルチュラル・コンピューティング」の概念を提示し、未来のコンピュータのコミュニケーション能力に欠かせない、人間の感情・意識・記憶の違いを反映させるコンピューティングの方法を説明します。

講演者略歴(Biography)

長瀬 正 氏(竹中工務店)

竹中工務店 大阪本店 設計部 構造部門

1975年に竹中工務店に入社以来,原子力発電所の耐震解析,大空間構造,超高層建物の制振免震を手がけてきました。
1998年の唐招提寺金堂技術提案コンペ当選を機に,伝統木造分野の仕事にも取り組むことになり,すでに10年以上が経過しました。
特に今回の保存改修では,建築を歴史と文化の観点から見つめなおす機会を得ることができました。
建築構造技術者として原子力から伝統木造まで幅広い仕事に携われたことを有り難く思います。

西村 勝尚 氏(大林組)

株式会社大林組 大阪本店 建築事業部 構造設計部 部長

主として,集合住宅,事務所ビル等の建築物の構造設計および技術開発に従事。
最近は,制振構造,免震構造の建物が多く,構造設計の責任者として構造計画,設計方針・決定に携わる。
ご講演の中の「連結制振構造デュアル・フレーム・システム」は,技術開発において,1建物,1ストラクチャーという効率を考えた概念を破り,あえて2つのストラクチャーで構成するという「コロンブスの卵」的な発想により考案され, 建築空間へ昇華した技術です。

土佐 尚子 氏(京都大学)

メディアアーティスト,研究者,京都大学学術情報メディアセンター教授,シンガポール国立大学客員教授,工学博士(東京大学)。

感情,記憶,意識の情報を扱ったコミュニケーションの可視化表現を研究する。
フィルム,ビデオアート,CGを経てメディアアーティストからカルチュラル・コンピューティングの領域を開拓,システム構築を行う。
SIGGRAPH,ARS,ELECTRONICAといった代表的な文化とテクノロジーの国際会議にて講演や作表を発表。NY近代美術館,メトロポリタン美術館等の企画展に招待展示。
作品は,アメリカンフィルムアソシエイション,名古屋県立美術館,高松市立美術館などで収蔵されている。芸術科学会設立メンバー,現在副会長。
ATR知能通信研究所主任研究員,科学技術振興機構「相互作用と賢さ」領域研究に従事。マサチューセッツ工科大学建築学部Center for Advanced Visual Studiesフェローアーティストを経て現職。

参加費 (Fee)

有料 (fee required for lectures)
IEEE・関西CAE懇話会 会員: 2,000円
IEEE・関西CAE懇話会 非会員: 3,000円
当日支払いか,請求書発行が可能です。

参加申込み先 (Contact for registration)

今回、参加希望の方は、
http://www.cae21.org/kansai_cae/konwakai/kansai_31/kansai31_entry.htm
より、直接お申し込み頂くことで、スムースにご登録いただけます。

★★今回の講演会は「有料」です。★★

申込時に、IEEE会員の欄にチェックを入れることで、会員価格でご参加いただけます。
申込をされますと、

  1. 申込確認のメールを即時発信
  2. その後、1週間以内に受付票を発信

という手順でご連絡致します。
申込をされた方の名札を当日受付に用意しております。

上記WEBによる申込がどうしても困難な場合は、必要事項:IEEE会員・非会員/お名前/所属機関(会社名/学校名)/メールアドレス/ご住所/電話番号 を、以下までEmail(Faxでも結構です)にて、10月7日(木)までにお知らせください。

小坂 有香子
Yukako Kosaka (NTT Communication Science Laboratories)
NTT コミュニケーション科学基礎研究所
Tel: (0774) 93 5518   Fax: (0774) 93 5158
E-mail: ieee-kansai<at>cslab.kecl.ntt.co.jp

Please register in advance. E-mail or fax, IEEE member ID (if you have), your name, affiliation, e-mail address, postal address and telephone number by October 7, 2010 (Thursday).

本件連絡先 (For further information)

IEEE Kansai Section Technical Program Committee Chair
山田 武士(NTT先端技術総合研究所)
yamada.tak<at>lab.ntt.co.jp

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